両手が空くガンスリングで狩猟ライフを快適に。おすすめのスリングをプロがタイプ別に紹介

両手が空くガンスリングで狩猟ライフを快適に。おすすめのスリングをプロがタイプ別に紹介

「山を歩くだけで肩が凝る」「銃を持っての移動が不安」と感じていませんか? 狩猟においてガンスリング(負い革)は、単なる運搬具ではなく、安全確保と体力を温存するための必須装備です。

結論から言えば、猟法に合ったスリングを選ぶだけで、銃口管理が容易になり、驚くほど移動が楽になります。この記事ではプロの視点から、国内の狩猟者に選ばれているおすすめのタイプを厳選しました。あなたの狩猟ライフをより快適に変える一本を、一緒に見つけていきましょう。

ガンスリングとは?狩猟での役割

ガンスリングとは?狩猟での役割

ガンスリング(負い革)は、狩猟における「安全管理」と「疲労軽減」を支える最も重要なアクセサリーの一つです。なぜなら、狩猟の時間の大部分は「歩くこと」に費やされ、その間、数キログラムある銃を常に適切に保持し続ける必要があるからです。

実際に、山の中を数時間歩き回る狩猟では、銃を常に手で持っていると腕の筋肉が疲弊し、いざ獲物に出会った際の「挙銃(構え)」が不安定になります。スリングを正しく活用することで、銃口を安全な方向に向けたまま、体への負担を最小限に抑えることが可能です。

自分の猟法に適したスリングを選ぶことは、単なる便利グッズの導入ではなく、狩猟のパフォーマンスと安全性を向上させるための必須条件と言えます。ここでは、多くのハンターが抱える「4つの悩み」とスリングの役割を深掘りします。

①銃口の管理

銃を取り扱う上で最も重要なのは「銃口を人に向けない」という安全管理の原則です。スリングを使用することで、銃口を常に垂直に安定させられます。手持ちの場合、疲労によって無意識に銃口が水平に流れてしまうリスクがありますが、適切な長さのスリングで体に密着させれば、そのリスクを大幅に低減できます。

②銃身の安定

山中での移動は、藪漕ぎや急斜面の登り降りの連続です。スリングで銃を固定していないと、歩行の振動で銃が暴れ、枝にぶつけて照準を狂わせたり、最悪の場合は脱落させたりする恐れがあります。幅広で滑り止め加工が施されたスリングを選ぶことで、激しい動きの中でも銃身を背中や肩にしっかりと密着させ、安定した歩行をサポートします。

③ハンズフリー

狩猟では銃を撃つこと以外の作業が意外に多いものです。獲物の追跡中に地図やGPSを確認する、急斜面で木を掴む、獲物を仕留めた後の解体や搬出など、両手が自由であるべき場面は多々あります。バックパックタイプやタテ型のスリングを活用すれば、銃を保持したまま両手を完全に空けることができ、作業効率と安全性が飛躍的に向上します。

④即応性

「移動の楽さ」と「発射までの早さ」はトレードオフの関係にあります。しかし、タクティカルスリングやサファリスリングのような特殊な形状の負い革を採用することで、移動時の負担を抑えつつ、獲物を見つけた瞬間に肩付けができる状態を維持できます。チャンスを逃さないためには、自分の猟法に合ったスリングを選びましょう。

悩みを解決するガンスリングの3タイプ

① Niggeloh(ニゲロー)チタンⅡ バックパックガンスリング

① Niggeloh(ニゲロー)チタンⅡ バックパックガンスリング

画像引用:Niggeloh チタンⅡバックパックガンスリング

長距離を歩く大物猟や、勢子(せこ)として険しい山を駆け回る方に最も推奨するのが、このバックパック型スリングです。

銃の重さを両肩に分散できるため、長時間の行動でも肩の凝りや疲労が劇的に少なくなります。通常のシングルスリングでは片方の肩に荷重が集中し、姿勢が崩れて腰痛の原因になることもありますが、この「チタンⅡ」は背負い袋のように背中の中心に銃を固定します。

また、ネオプレン素材によるクッション性が非常に高く、銃の跳ね上がりを抑えるクイックリリース機能も備わっています。これにより、両手を完全にフリーにした状態で、急斜面を安全に登り降りすることが可能です。

② ミステリーランチ「ハンズフリー ライフルスリングパック」

② ミステリーランチ「ハンズフリー ライフルスリングパック」

画像引用:【BC】MYSTERYRANCH Hands-Free Rifle Sling Pack ミステリーランチ ハンズフリー ライフルスリングパック(スリングスイベル付属)

すでにバックパックを背負って猟場に入るスタイルの方には、ミステリーランチのようなバックパック接続型が最適です。

このタイプの利点は、銃の重量をバックパックの頑丈なショルダーハーネスや腰ベルトへ逃がせることにあります。銃単体で肩に掛けるよりも体感重量が軽くなり、上半身の可動域を広く保てるのが特徴です

重いライフルを運びたいが、獲物を見つけたら数秒で構えたいというニーズに応える設計です。

③ タクティカルスリング

③ タクティカルスリング

画像引用:リムサーバー コディアックエアスリング

鳥猟や、近距離での遭遇戦が予想される巻狩りでは、2点支持のようなタクティカルスリングが真価を発揮します。

最大の理由は、銃を体の前面に保持できるため、挙銃までのスピードが全タイプの中で最速だからです。軍や警察の特殊部隊で磨かれたこのシステムは、銃を下げた状態からスリングを滑らせるだけで、瞬時に射撃姿勢に移行できます。

特に、厚着をする冬場の狩猟では、滑りの良いナイロン素材を用いたタクティカルスリングが重宝します。衣服に引っかかりにくく、スムーズな操作が可能です。

ストックに穴を開けずに取り付けられるガンスリングの構造

愛銃の美しいストックを持つ銃にスリングを取り付ける穴を開けるのは、心理的な抵抗が大きいものです。銃砲店としても、資産価値を維持するために加工不要なスリングの活用をご提案しています。

スリップオン構造

①スリップオン構造

画僧引用:【AR】銃床に穴を開けずにスリング取付け可能な革製台尻カバー

スリップオン構造は、銃口側と銃床側に靴下のような袋状のパーツを被せて固定するタイプです。着脱が極めて簡単で、銃本体を傷つける心配がほとんどありません。ただし、激しい動きで稀にズレることがあるため、サイズ選びが重要です。

ラップアラウンド構造

③ラップアラウンド構造

画像引用:【AR】銃床に穴を開けずに取付け可能な国産本革スリング(受け型スリング)

ラップアラウンド構造は、マジックテープや高強度のベルトをストックに巻き付けるタイプです。タクティカル系のアクセサリーに多く、取り付け位置を数センチ単位で微調整できるため、自分の体格や好みの構えに合わせた最適なバランスを見つけやすいのが最大の特徴です。固定力も非常に高く、現代的な実用性を重視する方に支持されています。

スリングの選び方

スリングの選び方

①スリングの種類(タクティカル・デュアル・サファリ)

スリングは猟法に合わせて選びましょう。

  • タクティカルスリング: 銃を体の前に保持できます。即応性に優れ、射撃時の補助としても使えます。
  • デュアルスリング: 両肩で背負うタイプ。重い銃での長距離移動に最適です。
  • サファリスリング: 体の前に水平に保持するタイプで構えやすさは抜群ですが、藪漕ぎには不向きです。 自分の行く猟場を考慮して選びましょう。

②スリングの素材種類(ネオプレン・革・ナイロン)

素材は快適性とメンテナンス性に直結します。

  • ネオプレン: 現代の狩猟におけるベストセラーです。ゴムのような弾力があり、銃の重さを吸収して肩への衝撃を和らげます。
  • 革: 使い込むほどに手に馴染む一生モノ。クラシックな銃には最適ですが、雨天後の手入れを怠るとカビや硬化の原因になります。
  • ナイロン: 軽く、安価で、水に濡れてもすぐ乾く実用派。ただし、薄いものは肩に食い込みやすいため、パッド付きのものを選ぶことが重要です。

まとめ

この記事では、狩猟の必需品であるガンスリングの役割から、具体的なおすすめタイプ、取り付けの注意点までをプロの視点で解説してきました。

自分に最適なスリングを選べば単なる疲労軽減だけでなく、誤射や転倒・滑落を防ぐ対策になります。改めて選び方のポイントを整理すると以下の通りです。

おすすめの3タイプ

  • バックパック型: 両肩に荷重を分散することで長距離を歩く猟や勢子に最適。両手を完全にフリーにできます。
  • バックパック連結型:銃の重量をザックのハーネスへ逃がすことで、体感重量を軽減します。
  • タクティカルスリング: 前面保持が可能。鳥猟や巻狩りなど、瞬時の判断と射撃が必要な場面で真価を発揮します。

素材と取り付けのポイント

  • 素材: 重さを吸収する「ネオプレン」、愛着の湧く「革」、速乾性に優れた「ナイロン」など、用途に合わせて選択します。
  • 取り付け: 愛銃を傷つけない「スリップオン」や「ラップアラウンド」なら、ストックへの加工なしで装着できます。

ご紹介した内容を参考に、自身の猟スタイルに合ったスリングを見つけてみてください。

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