狩猟とは?3つの種類と目的、この世界でしか味わえない3つの魅力を銃砲店が解説します!

狩猟とは?3つの種類と目的、この世界でしか味わえない3つの魅力を銃砲店が解説します!

「狩猟って銃を撃つだけじゃないの?」

実は、違うんです。狩猟は中々わかりにくい、周りでやっている人も少ない世界ですよね。

そこで今回は、狩猟に詳しい銃砲店「シューティングサプライ」が、狩猟とは何か、種類と方法は何か、狩猟の魅力はどういった点かなど狩猟に関する内容を多く解説させていただきます。

狩猟が気になり始めたあなたにとって、有益な情報をお伝えできればと思います。ぜひお役立てください。

それでは、早速見ていきましょう。

狩猟とは銃・罠などを使い鳥獣を捕らえる狩りのこと

狩猟とは銃・罠などを使用して鳥や獣を捕らえる狩りのことです。

狩猟には大きく3種類「銃猟」と「罠猟」、そして「網猟」があります。それぞれ見ていきましょう。

銃猟

銃猟

猟の中でも最も主流な銃猟。スタート時点では「散弾銃」を使用し、10年以上の経験を積むと「ライフル銃」が使用できるようになるなど銃好きにはたまらない狩猟方法です。

ターゲットはクマ、シカ、鳥など多岐に渡り、狩猟の全てが詰まっていると言われるほどの猟方法です。

また、散弾銃・ライフル銃以外にもエアライフルを使った「エアライフル猟」と呼ばれる狩猟もあり、比較的ライト層に人気の種類になっています。

罠猟

罠猟

罠猟は何種類もある罠から獲物に適切な罠を選び、場所を選定して仕掛け猟をする方法です。

免許が必要、罠の種類を理解して用意する必要があるなど少しのハードルがありますが、罠猟は「野生動物との知恵比べ」と言われるくらい心理戦が繰り広げられる猟で、他の猟よりも動物とのかけひきが重要になります。

ターゲットはシカ、イノシシ、タヌキなど。

罠料について詳しくは以下の記事で解説しておりますので、あわせてご覧ください。

網猟

網猟

網猟は、その名の通り網を使用し、主に鳥類を捕獲するための猟になります。こちらも動物との知恵比べの世界であり、相手は空を飛ぶ分より慎重にならなければ捕まえることができません。

ターゲットはカモ、カラス、ウサギなど。

他の狩猟に比べ特別な道具が少なく、猟師としての腕が成果に直結するシビアな狩猟方法です。

今の日本における狩猟の目的

趣味で狩猟を行っている人もいますが、今の日本では狩猟に対し明確な目的があります。環境省発表の文言によると以下のとおり。

狩猟とは、野生鳥獣を捕まえる営みです。狩猟ができる人(ハンター)は、野生鳥獣に対する深い理解と感謝の念を持ち、とらえた獲物を「いただく」ことをとても大切にします。さらに現在では、ハンターは社会的役割も担うようになってきています。社会的役割とは、増えすぎたシカ等が引き起こす様々な被害(生態系への被害、農作物への被害、人の生活環境への被害)を抑制するために、ハンターがシカ等の生息数を適正に調整することです。

つまり、一番の目的は畑や他の動物への過度な被害を防ぐこと。方針はむやみに殺すのではなく必要最少数を駆除しつつ感謝の念をもっていただくことを大切にしています。

銃を扱う、命ある動物を相手にするという面で、猟師には高い道徳心が求められます。もちろん、狩猟できる動物への理解も必須です。

次の項目では狩猟の対象となる動物を見ていきましょう。

狩猟できる動物は?

狩猟できる動物は?

狩猟できる動物は法律(鳥獣保護管理法施行規則)により決められています。日本には野生の鳥獣が約700種類いますが、狩猟可能な鳥獣はわずか46種類です。

具体的な動物を挙げるなら「イノシシ」「ヒグマ」「マガモ」「二ホンジカ」「ノウサギ」など。

狩猟可能な鳥獣については詳しくは、猟友会のページでも公開されているので、以下のリンクからご覧ください。

[狩猟への誘い]狩猟鳥獣|大日本猟友会

見分け方については環境省発表の資料に掲載されていますので、ご覧ください。

狩猟鳥獣の見分け方 ~誤認捕獲の防止のために

狩猟の魅力3つ

狩猟の魅力3つ

狩猟の魅力は大きく3つあります。

  • 動物との知恵比べができる
  • ジビエ肉を楽しめる
  • 狩猟仲間ができる

それぞれ紹介させてください。

動物との知恵比べができる

野生の動物は警戒心が強く、非常に頭が良いです。例えば、足跡や糞から動物を判断し、その動物の習性に合った方法で狩りをします。

例えば、イノシシが通る獣道の道中にくくり罠を埋め込み、カモフラージュをして警戒心を持たせないようにする。デコイ(偽物の鳥)を置き、カモの鳴き声が鳴る笛を隠れた所から吹いて近寄ってきた所を網で捕まえる、など。

罠の種類によってポイントが異なる、動物の種類によって習性が異なるなど奥深い点が狩猟の魅力の一つ。

ジビエ肉を楽しめる

「食肉処理業の免許」と猟師としての腕があれば、鹿肉やイノシシ肉などを解体してジビエを楽しむことができます。血抜きが上手くいったジビエは絶品のため、新鮮なジビエを楽しめる魅力は狩猟する人ならでは。

さらに、食肉販売業の免許があれば精肉店などに販売することも可能です。

狩猟仲間ができる

狩猟は日本ではまだまだマイナーな世界です。その分、狩猟を仕事にしていたり、趣味で行っている人とはすぐに仲良くなれます。

わからないことは先輩が教えてくれたり、道具のお下がりをいただけたり、全く別の業種と知り合えたりと人間関係の面でも魅力のある世界です。

コラム:狩猟の歴史

コラム:狩猟の歴史

狩猟の歴史は、狩猟の種類それぞれに存在します。一つひとつ見ていきましょう。

銃猟の歴史

銃猟は歴史で見ると最新の狩猟方法であり、今現在多くの猟師が行っています。

18世紀から19世紀にかけて登場した鳥撃ちが先祖で、当時はマスケット銃と呼ばれる銃を使用していました。そこから戦争の歴史があり、ショットガンが登場。戦後の狩猟でも徐々に「散弾銃」が使用されるようになりました。

日本で最初の狩猟に関する規則は、1873年(明治6年)の「鳥獣猟規制」とされており、法律となったのは1895年(明治28年)の「狩猟法」からです。

令和4年現在では「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律(通称:鳥獣保護法)」という名前になっています。

罠猟の歴史

罠猟の歴史は二番目に古く、紀元前から行われていました。ククテニ文化と呼ばれるルーマニアの文化では、紀元前5000年〜2750年頃のものと思われる罠が多数発見されています。

落とし穴やトラバサミなど多くの種類が生まれ、危険性の高い物は禁止されていきました。

例えば日本では落とし穴、トラバサミ、押し罠など人間がかかった場合致命傷を負う可能性があるものは禁止になっています。

網猟の歴史

網猟は人類の歴史の中で最も古い狩猟方法です。ある意味では蜘蛛が蝶を捕まえる方法も網漁の一種であり、人類史以前から行われていた猟とも言えますね。

歴史の中では「かすみ網」という、光が当たると透明になる罠が開発され、捉えられた鳥は衰弱死するまでもがくしかないといった恐ろしい罠も開発されました。(現在は日本では使用だけでなく所持も禁止されています)

まとめ

今回は狩猟について解説させていただきました。最後にポイントを振り返りましょう。

  • 狩猟は「銃猟」「罠猟」「網猟」がある
  • 現在は「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律(通称鳥獣保護法)」で狩猟について、「鳥獣保護管理法施行規則」で狩猟可能な動物についてが定められている
  • 狩猟の魅力は「動物との知恵比べができる」「ジビエ肉を楽しめる」「狩猟仲間ができる」など
  • 銃猟は比較的新しく、罠料や網猟の歴史は古い

狩猟は獲物によりそれぞれ適切な銃や弾があります。どの弾がいいか悩んでいる、銃ごとの細かな違いが知りたい、罠猟を行うか決めかねているなど狩猟に関するお悩みは私たち「シューティングサプライ」までお気軽に問い合わせください

営業時間 9:00〜18:00
定休日 日曜日
連絡先 0166-63-5210
住所 〒070-8044 北海道旭川市忠和4条6丁目3−5
駐車場 あり(3台程度)

 

狩猟のギモン、YouTubeでお答えします

シューティングサプライでは、YouTubeチャンネルも運用しています。

「鹿を仕留める時のコツはある?」
「銃の値段が違うと何が違うの?」
「そもそも銃砲店の店内ってどんな感じなの?」

上記のような、実際のお客様から寄せられた質問に対し、動画でお答えしています。他のチャンネルには中々ない、現場のギモンも解説しておりますので、ぜひ参考にしてください。

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