銃の保管を委託する方法とポイント|安全・法律・費用まで徹底解説

銃の保管を委託する方法とポイント|安全・法律・費用まで徹底解説

銃を所持する皆様にとって、その安全な保管は最も重要な責務の一つです。法律で厳格に定められているのはもちろんのこと、不適切な保管は重大な事故や犯罪につながる可能性も孕んでいます。

しかし、自宅の環境によっては十分な保管スペースや設備を確保できない、あるいは長期不在にするため一時的に預けたいといった様々な理由から、銃の保管を外部に委託することを検討される方もいらっしゃるのではないでしょうか。

銃の保管を委託できるのは、都道府県公安委員会から許可を受けた銃砲店または倉庫業者に限られています。

多くの銃砲店では、顧客の事情に合わせて猟銃の委託保管サービスを提供しています。例えば、以下のようなケースで利用されることがあります。

この記事では、銃の保管を委託する際の理由から、知っておくべき法律や手続き、信頼できる保管委託サービスの選び方、費用相場、そして具体的な委託の流れまでを徹底的に解説いたします。

安全かつ法律を遵守した銃の保管方法を理解し、安心して銃を所持・管理するための一助となれば幸いです。

銃の保管を委託する理由とは?

銃の保管を委託するという選択肢は、様々な状況において合理的かつ安全な手段となり得ます。主な理由としては、以下のような点が挙げられます。

▶法律遵守の徹底

銃の保管に関する法律は複雑であり、細かな規定が存在します。専門の保管委託業者はこれらの法律を熟知しており、法規制に則った適切な保管を行ってくれるため、意図しない法令違反を防ぐことができます。

▶安全性の向上

自宅に適切な保管設備(堅牢なガンロッカーや警報装置など)を設置できない場合、専門の保管施設に委託することで、盗難や誤使用のリスクを大幅に低減できます。特に、小さなお子様や第三者が容易に銃に触れられる環境にある場合は、委託保管がより安全な選択肢となります。

▶保管スペースの確保

自宅のスペースが限られている場合、特に複数の銃を所持している場合などには、保管場所の確保が困難になることがあります。委託保管を利用すれば、保管スペースの問題から解放されます。

▶長期不在時の管理

長期間の出張や入院などで自宅を離れる際、銃を安全に管理できるか不安を感じる方もいらっしゃるでしょう。委託保管を利用すれば、不在期間中も銃を安全な環境で保管してもらうことができます。

▶専門的な管理

一部の保管委託業者では、単なる保管だけでなく、定期的なメンテナンスや状態確認などの専門的な管理サービスを提供している場合があります。これにより、銃の良好な状態を維持することができます。

▶精神的な負担の軽減

銃の保管には常に責任が伴います。特に、万が一の事故や盗難が発生した場合の精神的な負担は計り知れません。委託保管を利用することで、これらの精神的な負担を軽減することができます。

自宅保管と委託保管の違い

銃の保管方法には、主に自宅保管と委託保管の二つの選択肢があります。それぞれの特徴を理解し、自身の状況やニーズに合わせて適切な方法を選択することが重要です。

保管方法メリットデメリット
自宅必要な時にすぐに銃を取り出せる費用が比較的抑えられる適切な保管設備の設置が必要保管スペースの確保が必要長期不在時の管理が課題法律遵守の徹底が必要精神的な負担が大きい場合がある
委託専門業者による厳格な安全管理法律遵守の徹底保管スペースの心配がない長期不在時も安心専門的な管理サービスを受けられる場合がある精神的な負担を軽減できる必要な時にすぐに銃を取り出せない保管費用が発生する委託業者を選ぶ手間がかかる委託契約の手続きが必要持ち運びの際に法律上の注意が必要

銃の保管を委託する際に知っておくべき法律と手続き

銃の保管を委託する際には、銃砲刀剣類所持等取締法(銃刀法)をはじめとする関連法規をしっかりと理解しておく必要があります。

銃刀法では、銃の保管方法について細かく規定しており、無許可での譲渡や不適切な保管は厳しく禁じられています。保管委託に関しても、以下の点が重要なポイントとなります。

▶許可を受けた業者への委託

銃の保管を委託できるのは、都道府県公安委員会から許可を受けた銃砲店または倉庫業者に限られます。無許可の個人や団体への委託は違法行為となります。

▶委託契約の締結

保管を委託する際には、委託者と受託者(保管業者)の間で、保管期間、保管場所、費用、責任範囲などを明確に定めた保管委託契約を締結する必要があります。

▶持ち運びの制限

自宅から保管業者へ、または保管業者から自宅へ銃を移動させる際には、銃刀法に定められた運搬方法を遵守する必要があります。許可証の携帯、銃の分解・梱包、運搬経路の制限などが定められています。

▶保管状況の記録

保管業者は、委託された銃の種類、数量、委託者、保管期間などを記録し、警察の求めに応じて報告する義務があります。

①銃保管のための必要書類と手続き

銃の保管を委託する際には、一般的に以下の書類が必要となります。具体的な必要書類や手続きの流れは、委託する業者や管轄の警察署によって異なる場合がありますので、事前に必ず確認するようにしてください。

  • 委託者の身分証明書(運転免許証、マイナンバーカードなど)
  • 銃砲所持許可証
  • 印鑑
  • 保管委託契約書(業者所定の書式)
  • 委託する銃の関連書類(登録証など)
  • 運搬に関する書類(必要な場合)

手続きの流れとしては、まず委託を希望する業者に連絡を取り、委託の意思を伝えます。その後、必要書類の提出、契約内容の説明、契約書の締結といった段階を経て、実際に銃を引き渡すことになります。銃の持ち運びに関しては、事前に警察署に相談し、指示に従うようにしましょう。

②銃保管委託サービスの選び方

保管スペースがあるだけでなく、信頼できる業者を選ぶことが重要です。以下の点を確認しましょう。

  • 銃の保管を委託できる許可を正式に受けている業者であるか。
  • 長年の実績があり、利用者からの評判が良いか。
  • 保管期間、費用、責任範囲、免責事項などが明確に記載された契約書を作成してくれるか。
  • 盗難や事故に備えて、業者が適切な保険に加入している。
  • 問い合わせ時の対応が丁寧で、質問に対して的確に答えてくれるか。
  • 定期的なメンテナンス、状態確認、清掃などの追加サービスを提供しているか。

費用相場と料金プラン

銃の保管委託にかかる費用は、保管する銃の種類、数量、保管期間、業者の料金プランなどによって異なります。一般的には、月額または年額で料金が設定されている場合が多く、銃の種類(空気銃、散弾銃、ライフル銃など)によって料金が異なることもあります。

複数の業者から見積もりを取り、料金プランを比較検討することが重要です。単に料金の安さだけでなく、提供されるサービス内容や保管環境などを総合的に判断し、コストパフォーマンスの高い業者を選びましょう。長期保管割引などの制度がある場合もありますので、確認してみると良いでしょう。

まとめ

銃の保管を委託することは、安全性の向上、法律遵守の徹底、保管スペースの確保など、多くのメリットがある一方で、費用が発生する、必要な時にすぐに銃を取り出せないといった側面もあります。ご自身の状況やニーズを十分に考慮し、信頼できる保管委託業者を選ぶことが何よりも重要です。

狩猟のギモン、YouTubeでお答えします

シューティングサプライでは、YouTubeチャンネルも運用しています。

「鹿を仕留める時のコツはある?」
「銃の値段が違うと何が違うの?」
「そもそも銃砲店の店内ってどんな感じなの?」

上記のような、実際のお客様から寄せられた質問に対し、動画でお答えしています。他のチャンネルには中々ない、現場のギモンも解説しておりますので、ぜひ参考にしてください。

youtubeチャンネル「シューティングサプライ渡辺店長」はこちら

コメントを残す